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キングオブコント2012感想

お笑い

第五回大会。引き続きセミファイナリスト100組による1000点満点の審査で、司会はダウンタウン。松ちゃんのイントロのコメントにもある通り、決勝のメンバーが殆ど無名に近い人(当時)ばかりになっている。今大会から人気者をそれなりにあつめたような意図的なラインナップ感が消え、大会のガチさが増している。冒頭でまたアルコ&ピースがまたいじられていた。

1本目1組目:さらば青春の光 

「ぼったくりバー」ネタ。ぼったくりの金額が何万という現実的な単位ではなく、億や兆を超えて京や那由他という聞いたことのない単位までの請求になっているというネタ。数の単位の名前の面白さだけで勝負している一本。まだ松竹芸能所属時代の二人が若い。審査員の点数は862点。

1本目2組目:銀シャリ

「結婚の挨拶」ネタ。当時すでにM1ファイナリストだったりしてそれなりの知名度はあった銀シャリ。通常の挨拶ネタだと娘さんをくださいとなるが「奥さんをください」という設定のむちゃさで笑わせる一本。彼らの漫才同様橋本のツッコミのキレが良く、それが気持ちよく笑いを誘う一本。オーソドックスな面白さがある。審査員の点数は754点。意外と辛口な評価。

1本目3組目:トップリード

メンバーの不祥事によりU-Nextの配信ではカット。審査員の点数は711点。

1本目4組目:かもめんたる

 「コンタクトレンズ」ねた。当時結成五年目。この大会で初めて存在をしった。ファイナル進出のとき一番喜んでいたのが印象深かった。う大演じるぶっ飛んでる客がコンタクトレンズを買い求めに来た客が独特のグロいエピソードと生態を披露する話。リアルタイムで見たときはそんなに印象に残らなかったけど今見るとすでに完成されたう大ワールドが展開されており傑作だと思う。松ちゃんも終わったあと褒めていた。審査員の点数は883点。もっと行っても良かった気もする。

1本目5組目:うしろシティ

「転校生」ネタ。転校生が同時に二人いて、クラスに紹介される前にその二人が会話するコント。一方は転校を繰り返し、その度に目立つことを生きがいにしてきたが、もう一人は目立ちたくないタイプ。ところが話を聞くと目立ちたくないほうが個性的で……。という一本。審査員の点数は843点。

1本目6組目:しずる

「能力者」ネタ。当時はコントといえばしずるというイメージはやはりあっただけあって三度目の決勝進出。超能力を持っている人がわかる超能者(KAZMA)と、時を戻せる能力を持つもの(村上)が偶然出会う。しかし、何故か超能力を持っている人がわかる能力者が上からの尊大な態度で、それを村上が時を戻しておちょくるんだけどKAZMAは全くへこたれないというコント。審査員の点数は913点。

1本目7組目:夜更かしの会

「学級会」ネタ。5人という大所帯のコントグループ「夜更かしの会」。しかも事務所に所属せずフリー(当時、現在はワタナベエンターテインメント)という事でも珍しい。学級会で、発言する際は手を挙げて前まで来るというルールがあり、そのルール変更をめぐるドタバタ劇。5人であることを活かしたネタ作りは難しそうに見えるがちゃんとそういうネタになっている。審査員の点数は778点。これは低すぎる気がした。芸人審査が仇になってしまった感がある。

1本目8組目:バイきんぐ

「教習所」ネタ。当時結成16年でなかなかの苦労人だったバイきんぐ。勿論初登場。懐かしいと言いながら学校を訪れる男(西村)。そこに先生(小峠)がやってくるが実は彼は教官で、そのは自動車学校だった……というコント。ハチャメチャな西村に小峠が激しくツッコミを入れるという彼らのスタイルがさく裂した名コント。今見ても面白い。審査員の点数は967点とかなりの高得点。

2本目1組目:トップリード

例によってカット。審査員の点数は683点。合計1394点。

2本目2組目:銀シャリ

「銀行強盗」ネタ。強盗が異様に臭くて、銀行員が失礼なことを連発するというコント。緊張感のある場面にそれにそぐわない行動という王道の作りだが、シチュエーションも面白いし、相変わらずツッコミのキレも良い。審査員の点数は732点。合計1486点。評価は厳しめ。まあセンシティブなネタだし仕方のない気もするが流石に厳しすぎる気がする。

2本目3組目:夜更かしの会

「カラオケ」。狭いカラオケに五人で入る。狭いからいちいちみんなが足をよけないと外にいけないというシチュエーションで展開するネタ。彼らの特徴は空間と人数をうまく使ったところに特徴がある。審査員の点数は717点。合計1495点。

2本目4組目:うしろシティ

「不良と少年」ネタ。構造は一本目と同じ。少年が不幸な身の上を披露していく度に不良の立場がどんどん弱くなっていくことで笑いを誘う。審査員の点数は837点。合計1680点。

2本目5組目:さらば青春の光

「痛いの痛いのとんでけ」ネタ。もしも「痛いの痛いのとんでけ」や「唾つけとけばなおる」というのが超能力として身についてしまったら……というネタ。いくらでも高度な内容に昇華できそうだが、小学生とサラリーマンの小競り合いでそれを見せていくというのもポイント。審査員の点数は945点。合計1807点。面白かったが他のネタに比べて点数が高すぎる気も。一本目が面白かったわりに点数が伸び悩んでいたので修正が入ったのかもしれない。

2本目6組目:かもめんたる

「作文」ネタ。小学生の無邪気な作文に作為的なものを感じた先生が嫌らしく突っ込んでいくネタ。作為的といういみで「おつかれ」してるみたいなキーワードのチョイスとかやはり独特の世界観は健在。ただ後半に向かってどんどん盛り上がっていく一本目に対してオチが弱かった気がして前半めちゃくちゃ面白かっただけに残念だった。審査員の点数は907点。合計1790点。

2本目7組目:しずる

「びっくり先生」ねた。生徒の反応にいちいちびっくりする先生が笑いを誘うというネタだが……。発送は面白いが、あまり大きな展開がなく、大きな笑いにも結びつきにくかった。審査員の点数はまあまあ良い875点。合計1788点。

2本目8組目:バイきんぐ

伝説の「帰郷」ネタ。家を飛び出して久々にかえってきた子供が性転換して、結婚もしてて、借金もあるというなかなかヘビーな告白に親父(小峠)がひたすら切れながらツッコミ続ける名作コント。「なんて日だ!」という名言も。審査員の点数は974点。合計1941点。かなりの高得点で文句なしの優勝。

まとめ

ということで結果はご覧の通り。

名前一回目点数二回目点数合計点数
1位バイきんぐ9679741941
2位さらば青春の光8629451807
3位かもめんたる8839071790
4位しずる9138751788
5位うしろシティ8438371680
6位夜更かしの会7787171495
7位銀シャリ7547321486
8位トップリード7116831394

冒頭でもいったとおり、今大会からガチ感がさらに増し、当時無名だったバイきんぐが優勝し、その後の活躍は皆もしる通り。キングオブコントがM1同様スターダムへの登竜門としても機能し始めたという意味でも重要な大会。優勝しても割と落ち着いていた前回王者のロバートとは対照的に、バイきんぐの優勝の時の涙も印象深かった。

個人的ベストコントはかもめんたるの「コンタクトレンズ」。個人的トップ3は一位バイきんぐ、二位かもめんたる、三位さらば青春の光。

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