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キングオブコント2013感想

お笑い

第六回大会。引き続きセミファイナリスト100組による1000点満点の審査で、司会はダウンタウン。

アルコ&ピースとジグザグジギー以外はすでに決勝経験者という前回とは打って変わって既視感のある組み合わせとなった。2988組エントリー。前回王者バイきんぐとダウンタウンの絡みは流石に面白くて、ここでダウンタウンと自然に絡めてる連中が安定して売れていくという構図はあった気がする。

1本目1組目:うしろシティ

「上京」ネタ。二年連続二回目。結成五年目でレギュラー番組3本ライブは即日完売と前回大会の露出の影響で当時は売れて勢いもあった。ミュージシャンを目指すだいぶ自分によっている男が上京しようとして友達が見送りにくるが、きつい本音を浴びせかけていき……というコント。審査員の点数は773点。

1本目2組目:鬼ヶ島

「エクソシスト」ネタ。二年ぶり二回目。2011年大会出場から一時人気も出たがアイアム野田の失禁事件から仕事が無くなったという半分冗談のような紹介のテロップが流れる。音楽の授業で音痴な生徒がいるのだが実は悪魔に取りつかれており……というネタ。個人的には前回のネタよりも面白かった。審査員の点数は904点。

1本目3組目:かもめんたる

「言葉売り」ネタ。事前の紹介ブイで二人とも家庭もちのため「こどもたちのためにも頑張る」とか、家庭的ないい感じの内容だったが、それに反してネタは二本とも邪悪なバイブスを放っているのが面白い(笑)。路上で相田みつをのパクりみたいな言葉をうっている自称アーティストの青年に宝くじで6億あてた女性がしつこく因縁をつけてくるというコント。ここで起こってることは辛らつなやり取りであり、面白いことは何一つ言ってないはずなのにそれが笑いになっているという、もう他のコントとは次元が全然違う一本。面白いことで笑わせるという発想ではなく、悲劇的な状況が笑いになっているというもうチャップリンの世界の笑いである。かもめんたるはこのネタと次の一本の組み合わせでどの大会でもだれが相手でも優勝していたような気がする。次元が違う。審査員の点数は923点。

1本目4組目:天竺鼠

「おすしネタ」ネタ。天竺鼠は今大会唯一の吉本勢だった。四年ぶり三回目。紹介ブイで東野幸治が彼らのネタはホームランか三振かどっちかみたいなコメントしていたが、これははたして……。小学生(瀬下)が下校していると、陽気な音楽が流れだし、寿司ネタたちが踊りだしてくる。イクラやたまごたとテンションが高いがサバとかだと急にテンションが下がるという、小学生あるあるをビジュアルとダンスであらわした怪作である。審査員の点数は879点。

1本目5組目:アルコ&ピース

「ミクロの精子圏」ネタ。M1が一度終わってしまったときの大会なのでその穴を埋めるかのように復刻してきたThe MANZAIの戦績が紹介されている。M1不在ということでキングオブコントの立ち位置も今とちょっと異なっているのがこの時期。ウディ・アレンが『ミクロの決死圏』を元ネタにした「ミクロの精子圏」をおそらく下敷きにしたネタ。精子が卵子に業務連絡をするというコント。ド下ネタではあるが下ネタではないともいえる挑戦的なネタ。なんともセンシティブな話題を放り込んでくる勇気と実験性が凄い。セカンドステージの後で明かされるが、このコントに対する苦情の電話が殺到したという結果まで含めて面白い。最後無理やり美談に持っていく展開はらしいといえばらしいけどちょっと惜しい気がした。リアルタイムで見たときよりも面白かった。審査員の点数は831点。若干辛めか。

1本目6組目:TKO

「古いぬいぐるみ」ネタ。四回目の決勝進出。引っ越しで捨てられそうになっている古い人形(木下)がしゃべりだすというホラーファンタジー風コント。木下のガタイの良さと、妙に愛くるしいフォルムが醸し出す可笑しみと恐怖が混じった今までのTKOのキングオブコントネタでは一番のいいコントではないだろうか。審査員の点数は896点。

1本目7組目:ジグザグジギー

「満月」ネタ。2008年結成で当時5年目だったジグザグジギー。マセキ芸能社からの初めての決勝進出者。このあとジグザグジギーは常連になっていく。病気で休養していたが復帰した先生と卒業生が飲みの帰りに公園のベンチで休んでいる。とそこに満月が見えて、苦しみ始めるが、なかなか狼男にならず……病気なのか狼男かわからない……というコント。審査員の点数は825点。

1本目8組目:さらば青春の光

「バンド」ネタ。連続出場となる二回目。松竹をやめて上京し、フリーになった状態での参加。ひと月5本のネタを作ってガチでキングオブコントにかけてきていた。工場の喫煙所でベテランの工員と若い工員が話している。どうやらベテラン工員が先日若い工員のライブを見に行ったらしいのだが、その時の歌詞の内容が工場をディスる内容で……という一本。やはり発想はピカ一だがかもめんたるには届かず。審査員の点数は899点。

2本目1組目:うしろシティ

「結婚の挨拶」ネタ。まあ定番のシチュエーションではある。俳優の卵である青年が娘さんをくださいとあいさつに来る、聞けば仕事はせずに貯金で暮らしているという。その貯金額が実は100億以上あり……というコント。審査員の点数は814点。合計1587点。

2本目2組目:ジグザグジギー

「犯人逮捕」ネタ。ナイフを持った犯人を刑事が追い詰めるのだが、基本弱いのに絶対にナイフを持つ手を離さないというネタ。シリアスな場面にそぐわないコミカルな動作とツッコミで笑いにつなげる一本。発想と途中から歌ネタになること自体は面白かったが、歌ネタで笑いが途切れる場面が多かったので歌ネタ部分をもっと減らして爆発的な笑いを誘う部分があったらもっとよかった気がする。審査員の点数は819点。合計1644点。

2本目3組目:アルコ&ピース

「機種変更」ネタ。ガラケーをトイレに落としてしまい壊してしまった男が、自分の子供を失ったようなテンションで喋り続けるが、携帯ショップの店員はそれを淡々とさばくというコント。ドラマチックで大げさな演技が面白いといえば面白いが、自分は結構醒めてしまうタイプなので、ちょっと彼らのコントは苦手かもしれない。店員のテンションも少し引きずられてウェットになっていたので、もうちょっとドライに徹したほうが良かった気もする。審査員の点数は808点。合計1639点。

2本目4組目:天竺鼠

「交通事故」ネタ。携帯の電波が圏外のような田舎で車に引かれた男(瀬下)と引いた男(川原)のやり取り。途中からリズムネタというか効果音を駆使した。当時見たときより今の方が面白い。今の方がウケそうなネタ。破天荒とリズムの気持ちよさ、動きのキレのコンビネーションで笑いをとっていくのは流石。審査員の点数は946点と納得の高得点(リアルタイムで見たときは高すぎると思っていた)。合計1825点。点数が出た後の川原のボケ「じゃあパンサー」も面白くダウンタウンの二人が一歩遅れてめちゃくちゃ突っ込んでいるのも印象的。

2本目5組目:TKO

「TV番組のコーナー」ネタ。TVで生電話をかけて視聴者クイズ。ところが応募はがきのメンバーそれぞれなかなかまともにクイズできない状態で……というネタ。シチュエーションはあまりないTKOらしいネタだが、ピンでもできそうな構造だった。審査員の点数は808点。合計1704点。

2本目6組目:さらば青春の光

「オカリナ」ネタ。何とかして社長(東ブクロ)の契約が欲しいセールスマン(森田)。必死でヨイショして社長のご機嫌を取ろうとするが、社長がオカリナを取り出しきて、オカリナの相場がわからずに苦戦するコント。さらば青春の光らしいひねりの効いたネタだが、笑いが足りなかった。審査員の点数は847点。合計1746点。

2本目7組目:鬼ヶ島

「ザ・ケべバ」ネタ。友人の鉄板トークでいつも昇天してしまう男の話。アイアム野田のキャラクターと絶叫芸を中心に組み立てた彼らのいつも通りのネタだが、毎回それに頼りすぎているのが鬼ヶ島の欠点ではないかと思ってしまうし、東京03みたいな叫びと緻密さを兼ね備えたコントを見てしまったあとだとやはり物足りなさを感じてしまう。審査員の点数は950点とかなりの高得点。合計1854点。

2本目8組目:かもめんたる

「白い靴下」ネタ。コント史に残る傑作。オフィスに白い靴下を届けに来たというやけに腰の低い男(う大)、その会社に所属している「斎藤さん」の家来と名乗っているがその正体は……というネタ。かなり笑えない様な状況なんだけど、その常軌を逸している感じでどうしても笑ってしまう一本。一つ一つの言葉から演技まで練り上げられた作品で非の打ち所がない。歴代のキングオブコントでも最高の一本だと思う。審査員の点数は982点。合計  点。文句なしの優勝。

まとめ

ということで結果はご覧の通り。

名前一回目点数二回目点数合計点数
1位かもめんたる9239821905
2位鬼ヶ島9049501854
3位天竺鼠8799461825
4位さらば青春の光8998471746
5位TKO8968081704
6位ジグザグジギー8258191644
7位アルコ&ピース8318081639
8位うしろシティ7738141587

天竺鼠も面白かったし発想がずば抜けていたけど、かもめんたるは異次元の面白さだった。

個人的ベストコントはかもめんたるの「白い靴下」「言葉売り」天竺鼠の「交通事故」。個人的トップ3は一位かもめんたる、二位天竺鼠、三位は今回はなし。

副賞で宝くじ3000千枚がかもめんたるに配られたわけだが、これはどの程度あたったのだろうか。非常に気になる。

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